日記

釜山(プサン)初日。

Busan_kiri1
弾丸スケジュールながら、韓国の釜山(プサン)へ。
今回の旅の目的は2つ。

1つ目は、去年の夏に釜山で出会った俳優・演出家の
ヤン・ジウン氏(写真手前右側のハンチングの方)と
今後の共同制作について詳しく打ち合わせ。
文字でのやりとりも可能だが、顔を見て、直接言葉を交わして
同じ空気を感じて、伝わるものがある。
そうじゃなきゃ伝わらないことがある。

2つ目は、来週末の福岡公演も控えている HANARO project の公演。
釜山と福岡の劇団の戯曲交換公演、の、観劇。そして釜山の皆さんとの再会。

まず、初日の今日は1つ目の目的、ヤン・ジウン氏との打ち合わせ。

福岡から釜山まで高速船ビートル(渡航時間およそ3時間)に乗船。
そして釜山港から釜山駅に移動して、韓国高速鉄道KTXに乗りテグ市へ。
(港から駅まで&チケット購入&席まで案内してくれたソンくんに感謝!!)
およそ1時間ほどで到着したのがドンテグ(東テグ)駅。

明日から公演で、今日はリハーサル日なのに、昼休憩をつかって
駅まで向かえに来てくれた my director ヤン・ジウン氏に感謝!!

ジウン氏が演出を手がけている公演のリハーサルに潜入。
演出席の隣に座らせていただき、テクニカルのリハーサルなどを見学。
見知らぬ土地の見知らぬ演劇人の公演のリハーサル。
飛び交う言葉は韓国語。でも舞台に関する指示だからなんとなく分かる。
ものすごく面白い感覚。途中ちょこちょこ休憩やなんかで
いろんな話をしながら、トータル5時間くらい劇場にいたのかしら。

この劇場はテグ市の市立劇場で
テグ文化芸術会館、という大規模な施設のひとつである。
公演劇場、展示館、野外劇場、リハーサル棟、食堂などなどなど
敷地内に芸術関連の施設がたくさん。
ここを見学できたのも大収穫。

普段は釜山で活動しているジウン氏だけど、ものすごく忙しい人で
いろんな土地にひっぱりだこ。今回もこの公演のために、釜山から演出しに来て!
と依頼がきたのだと。そんな方とご一緒できる幸せ。出会いに感謝。

年内には一緒にできるかな?冬頃からな・・・?ということだったんだけど
会った途端に、Mayo、9月は?と。 ・・・え・・・?!
さすがです。さすが韓国です。「思い立ったが吉日」感が半端ないです。ふふ。
私自身、思い立ったが吉日人間なので、こういうとこ、韓国で何かやるのも
ちょっと楽かもしれない、と思ってはいたけど・・・さすがに、え?再来月?!
いやー、びっくりびっくり。

また正式にいろいろ決まったらお知らせしますがね。
とにかくどういうカタチにせよ、今年中に釜山の舞台に立つことになりそうです。

この記事のトップの写真は、去年の9月に釜山で撮ったもの。
6月にキムセイル氏に出会い、8月にセイル氏の演出した公演を釜山に見に行き
そこで意気投合したヤン・ジウン氏とオ・チウン氏に出会い、一緒にやりませんか?
と言われるも、生意気ながら「まず、見てみたいし、私の出演作も見てほしい」
なんて言うと、「じゃ、見に来てください」「いつですか?」「来月です」「・・・?」

来月です、と言われ、すぐすぎる~!とその時は笑って話は終わってたんだけど
福岡に帰ってからムクムクと、ここは見に行くべきじゃないか?何か感じるんだ・・・
とソワソワしてたら、絵美子や三坂から背中を押され、よし!行く!!と
通訳もナシに、なんとかなるだろう!とひとり釜山に乗り込んだ。

何の公演かも知らず、とにかく劇場に行くと、演出家コンペ的公演。
日本語できますという若者に観客投票のシステムを説明してもらい
言葉もわからないまま、6本の短編をぜーんぶ見た。
ダンス作品と、ほぼアリランを歌うのみ、の2作品は存分に楽しめた。
この2作品は、言語理解の問題を別にしても、レベルが高かった。
そして、トリで登場したのがオ・チウン氏が演出でヤン・ジウン氏の一人芝居。
・・・圧巻。もう、これ、圧巻。当然のごとく一等賞。

こんな人に誘ってもらってたのか。
そして、あちらも、私が本当に釜山まで見に行ったことに
ものすごく感動してくれて、もう、これは、本当にやりましょう!!!

と、なった、そんな去年の9月の写真。
ジウン氏、チウン氏、劇場のウォンジェ氏以外は初対面なのに
その公演に参加していた劇団キリプロジェクトの赤くて可愛い稽古場に
打ち上げ二次会でおじゃまして、そのまま朝までトークトーク。
実際は、今よりももっと、ほんとに、アニョハセヨしか言えないくらい
まったく韓国語がわからなかったので、英語とジェスチャーと心意気で
その輪の中に入れてもらってたのだ。みなさん、本当に、ありがとう。

そんな夜をスタートにした、今回のこの渡航。
短い滞在だけど、すごく大きいのだ。

・・・長いなー、この記事。
追いかけてくれた方、ありがとうございます。

酒瀬川真世 さかせがわまよ official site